差別とか何とか世の中に不平を言ってても自分が不幸になるだけ
東京医大、女子受験生を一律減点…合格者数抑制
医療会の女性差別ということで、医師や医学生のみならず医療従事者でない方の間でも話題になっております。
根底にあるものは女性への偏見だとか、子育てしながら働ける環境が整っていないとか、そもそも医師の労働環境に問題があるのでは、などなど活発に議論が行われております。
結論から言いますが、twitterとかのネット上でいくら議論してても徒労に終わります。
不公平であることを主張しても敵があまりに強大すぎて相手にならないからです。
- 作者: スティーブン・R.コヴィー,Stephen R. Covey,ジェームススキナー,川西茂
- 出版社/メーカー: キングベアー出版
- 発売日: 1996/12/25
- メディア: 単行本
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自己啓発本の古典とも言える「7つの習慣」から医学部における女性差別問題を考えてみましょう。
twitterで差別について不満を言っても社会がどうこうではなく自分自身にとって良くありません。
冒頭の写真は以下のサイトより
https://matome.naver.jp/odai/2141882800234216701
「影響の輪」と「関心の輪」
この本の中には「影響の輪」と「関心の輪」という2つの輪について説明されています。
前者は、自分でコントロールできるものを指しており、後者は自分でコントロールできるかどうかは関係なく自分が関心を持っているものです。
影響の輪が大きい人は主体的に行動できると言われており、影響の輪が小さいのに関心の輪が大きい人は自分ではどうしようもないことに振り回されるんですね。
医学部入試における女性差別の例では、東京医大において女子が一律減点されたことはまさに関心の輪。
入試の採点基準をイジるなんてことは大学のお偉いさんにしかできないことですから。
女性差別とかいくら訴えようが選択権は大学側にあるわけですから受験生たちの影響の輪の中にありません。
医療界の女性差別の根は患者
目の前の問題しか捉えることしかできない人たちは入試を行っている大学が原因と主張します。
確かに大学側に問題はありますが大学を叩いてもどうにもできません。
もう少し広く問題を見れる人は、医師の労働環境に問題があると主張します。
慢性的な人手不足のため、男性医師が奴隷労働を強いられ、女性医師は男性ほど仕事にフルコミットできないという理由で敬遠されていることに問題があると。
しかし、この女性差別問題の根はもっと深くにあるんですね。
原因は患者です。
年間の医療費は平成26年度の財務省の資料では年間42兆円です。
注目すべきは患者の自己負担がわずか13%しかないことです。
残りの38兆円ものお金を税金や保険料で賄っている計算です。
患者の多くは高齢者であり、高齢者がそれだけ多くの恩恵を受けていると言えますね。
一方、厚生労働省の資料より子ども手当の年間予算は平成30年度でわずか1兆4000億円です。
http://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/meeting/kodomo_kosodate/k_31/pdf/s8.pdf
高齢者は人口の中で占める割合が大きくて大票田となっているため、優遇されているわけです。
政治家たちは患者の機嫌を損ねることはできません。選挙に落ちますから。
患者側が女性差別を求めている
高齢者は基本的に男尊女卑の考えを持っているという問題もありますが、患者ニーズを考えてみましょう。
彼らが要求していることは、タダ同然で24時間365日都合よく最高の医療を受けられることです。
女性医師の活躍を推奨する立場の人は、女性医師の活躍により多様性が生まれるとか主張していますが、当の患者側は多様性なんかこれっぽっちも求めていません。
彼らが求めている人材は、家庭などあらゆるものを犠牲にしてフルコミットしてくれる都合の良い人間です。要するに男。
若い患者さんの中には、女性医師のほうがいいと言う人もいるでしょうが、ごく少数派の意見なので封殺されます。
あまりに巨大な敵
東京医大の入試の問題は、東京医大だけにとどまらず突き詰めると患者ということになります。
この問題に立ち向かうのは、東京医大を相手にするのではなく、日本全体を相手にすると言っても過言ではありません。
医師は日本全国で32万人しかいません。
現在は労働環境の男女差のことでいがみ合っておりますが、仮に互いに手を取り合って問題に立ち向かったとしても到底勝ち目はありません。
医師の労働環境改善には医師の数を増やすことが不可欠ですが、そんなことをすれば医療費が増大し大増税になってしまい世間は大騒ぎです。
消費税が2ポイントとか3ポイントとか増えるだけで大問題されている今の日本で医師を増やすことは非現実的です。
病院を止めてしまって、多くの患者がバタバタと死んでもストライキを行うくらいの覚悟が必要でしょう。
まるで風車に立ち向かうドン・キホーテです。
影響の輪に着目する
この問題の関心の輪は、日本全体と言えます。
巨大過ぎてどうにもなりません。
7つの習慣の著者であるコヴィー博士は、主体的な人間になるために影響の輪に着目すべしと主張しております。
影響の輪は、自分でコントロール可能なものを表しています。
大学入試では、勉強してできるだけ自分の点数を上げること。
病院で働く時には、周りから色々言われようと自分の仕事に集中すること。
影響の輪に自分のリソースを集中することでどんどん影響の輪を大きくしていくことができます。
成績を上げれば入学できる大学の選択肢も増えますし、女子に対して一律減点を行うようなところでも入学ができます。
極論を言えば、東京大学理科三類に入れるだけの学力をつければ、男女関係なく日本全国どこの医学部にでも入れるわけです。
医師になってからの仕事に置いても、自分の力をつけていけばキャリアの選択肢も増えるでしょうし、価値ある人材になれば今働いている病院で労働環境について交渉するのも行いやすくなります。
まとめ
ネット上で愚痴るのは自由だけどそれやってるだけじゃ何も解決せずに自分が不幸になるだけです。
影響の輪にリソースをそそいでいないわけですから、周りに振り回されて消耗するばかりの人生になります。
理想論はさておき、自分のできることに取り組まないと幸せにはなれません。
twitterやってる受験生は文句言っている暇があったらさっさと勉強しろってことです。