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非モテゆえに破滅した皇帝

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https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A6%E3%82%B9より

 

どうすれば自分はモテるようになるのだろうか。

 

何もしなくてももともとモテモテの一部の男性を除いて多くの男性はこの悩みを一度は持ったことがあるのではないでしょうか。

 

いい大学に入ればモテる。金を稼げばモテる。

 

自分自身でそういう結論に至った人もいるでしょうし、子どもをいい大学に入れて安定した職業につけたがる親のポジショントークを真に受けてそう考えるようになった人もいるでしょう。

 

いずれにせよ、金や権力を手に入れればモテるとは限りません。

 

10代20代の男性は肝に銘じておきたいところです。

 

ここで歴史を紐解いて、絶大なる金と権力を持っているにも関わらず恋愛面では全然うまく行かなくて最終的には破滅した哀れな非モテ男性を紹介していきます。

 

 

 

彼はローマ帝国第四代皇帝クラウディウス

 

初代皇帝アウグストゥスの妹の孫にあたる人物です。

 

全てを兼ね備え絶大なる人気を誇った兄ゲルマニクスに対してクラウディウスはみじめな青春時代を過ごします。

 

先天性疾患を持っていたと推測され、吃音癖もありルックスも悪かったようです。

 

親族からまともに相手にしてもらえず、実の母親から「人間の姿をした怪物」とまで言われております。

 

成長してからも彼の一族としては珍しく公職に就かず歴史研究に没頭します。

 

そんな彼に対して唯一優しく接してくれたのはゲルマニクスだったそうです。

 

高身長イケメンで頭脳明晰というだけでなく、母からも見捨てられた弟に対しても一般大衆に対しても親切な人物で、ローマ中が第三代皇帝になるであろうゲルマニクスに期待していました。

 

ところが彼は若くして急死してしまい、その後のローマ帝国ゲルマニクスの幻影を追い求めて混乱が始まってしまいます。

 

第三代皇帝として即位したのはゲルマニクスの子であるカリグラでした。

 

しかし、圧政を敷いたため即位してわずか4年目に暗殺されてしまいます。

 

一部の元老院議員の中には帝政を廃止して共和制に戻そうとする動きを見せました者もいましたが、クラウディウスが第四代皇帝として即位します。

 

彼が皇帝になれたのはゲルマニクスの弟だったからです。

 

幼少期から青年期にかけて惨めな生活を送っていた彼ですが、棚ボタ的に金と権力が舞い込んでくることとなりました。

 

皇帝ともなればさぞかしモテるだろうと思ってしまいそうですが、彼は恋愛面で苦しみます。

 

彼は人生の中でトータル4回結婚することとなりますが、いずれの結婚も上手くいきませんでした。

 

美女だったと伝えられるメッサリナとの間に2人の子を残しましたが、彼女は不倫三昧で正直なところ本当に彼の子だったのか定かではありません。

 

彼女は特に気に入ったとある愛人と隠れて結婚式を挙げ、クラウディウス暗殺を目論みます。

 

結局未遂に終わったのでクラウディウスは無事でしたが、メッサリナと愛人は処刑されて結婚生活は終わりを告げました。

 

その後、クラウディウスゲルマニクスの娘である小アグリッピナと結婚します。

 

当時のローマの法律では、おじと姪の間柄での結婚は禁止されていましたがそれを捻じ曲げての結婚に彼はこだわりました。

 

高身長イケメンのゲルマニクスの娘なので彼女もスタイルの良い美人だったと推測されます。

 

彼女には連れ子がいたわけですが、その子のせいでクラウディウスは結果的に身を滅ぼすこととなります。

 

彼女は息子を非常にかわいがっていたため、結婚の際にクラウディウスに1つお願いをしました。

 

自分の子を養子にしてローマ帝国の継承権を与えてやってくれと。

 

彼女に惚れ込んでいたクラウディウスはそのおねだりを了承します。

 

クラウディウスは既に用済みと判断した小アグリッピナは食事に毒を盛りクラウディウス暗殺を目論みました。

 

西暦54年、非モテに苦しみ続けた彼は63歳で生涯を終えました。

 

彼の後を継いだのは実子ではなく例の連れ子でした。

 

それが悪帝として名高いネロで、彼は即位後にクラウディウスの二人の実子を殺しました。

 

クラウディウス非モテゆえに自分自身が苦しんだのみならず、実子をも失うこととなりました。本当に血縁関係にあるかは疑問ですが。

 

クラウディウスがバカだったのではと勘ぐってしまいそうですがそうではありません。

 

クラウディウスは決して頭が悪いわけではなくむしろかなり良かったと推測されます。

 

若い頃は歴史研究に没頭し政治経験が全くといっていいほどなかったにも関わらず、第三代皇帝カリグラの暗殺後から素晴らしい立ち回りをしております。

 

ローマが混乱している最中に彼は皇帝直属の親衛隊に賄賂を渡して買収し元老院を抑えることに成功しております。

 

即位後から彼が亡くなるまでは大きな混乱や事件は起こらず、特筆すべき業績はブリタニア(現在のイギリス)の征服です。

 

かつてカエサルブリタニアに出兵しましたが領土獲得にまでは至りませんでした。

 

当時とは状況が異なるとはいえ、カエサルでさえ成し遂げられなかった業績をクラウディウスは成し遂げたわけです。

 

こう見ると彼はかなりのキレ者だとわかります。

 

知能が高くて、金も権力も持っているにも関わらず非モテゆえに彼は破滅してしまいました。

 

現代日本のお医者さんとかでも実際に破滅した人や破滅しかけている人は少なくないんでしょうね。