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AI投資(ロボアドバイザー)してもアフィリエイターの養分

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AIを使った新しい投資法が持て囃されていますね。

 

この記事は批判的に書くので具体的なロボアドバイザーを書くことはしませんが、検索すれば何件もヒットしてきます。

 

AIを使ったことで凄そう、儲かりそうというイメージが先行しがちですが、実際にはそうではないでしょ、という話をしていきます。

 

 

 

 

 

AI投資は別に新しいものでも何でもない

 

AIを取り入れているというだけで格好いいイメージをつけることができ、猫も杓子もAI、AIと騒いでいる風潮があります。

 

では、実際にロボアドバイザーは何をしているのか考えると、別に画期的なことをしているわけではないんですよね。

 

投資信託にはざっくり分けて、アクティブファンドとパッシブファンドがあって、前者はファンドを売っている社員が中身をその都度調整しているもので、パッシブファンドは東証株価指数TOPIX)などに連動するように機械的に調整されているものです。

 

ロボアドバイザーもやっていることは、人がやっているかAIがやっているかの違いはありますがアクティブファンドです。

 

AIがやっているため運用コストが一般的なアクティブファンドより少ないという利点はありますが。

 

 

アクティブファンドはインデックスファンドには勝てない

 

アクティブファンドの目的はざっくり言うと過大評価されている株を売って格安の株を買うことで、市場平均をこえて儲けようということになります。

 

賢い人達が色々と頭を悩ませてどうすれば市場平均をこえてインデックスファンド以上の利益を上げるか考えていったわけですが、全体的に見れば不可能なんですよね。

 

短期的には市場平均をこえるものもありますが、その優れたアクティブファンドがその後も利益を出し続けてはいないですし、その逆も然りです。

 

一時期持て囃された「ひふみ投信」も2018年は苦戦していますね。諸行無常なわけですよ。

 

その時の運に左右されるだけで、結局は運用コストの差でインデックスファンドに負けてしまいます。

 

AIは違うのではないかという指摘もあるでしょうが、同じです。

 

過去に「スマートベータ」という言葉が持て囃されたことがあります。

 

ベータ(β)は投資の世界で使われる用語で、市場全体と比べてどれだけリターンが期待できるかを表す数値です。

 

リターンが大きいほどリスクも大きくなるのでリスクを表す数値とも言えるでしょう。

 

インデックスファンドだと市場全体と全く同じなのでベータは1.0になりますし、市場全体よりハイリスクなものはベータが1.0より上、市場全体よりローリスクなものは1.0より下になります。

 

その用語にスマートという用語をくっつけたわけですね。

 

いかにも格好いい言葉に見えてきませんか。

 

AIもスマートベータも素人受けする格好良さを持った単語です。

 

スマートベータは「バリュー株」「グロース株」などに注目してやってきたわけですが、インデックスファンドより優れたパフォーマンスが出る保障なんて全く無いんですよ。

 

www.churio807.com

 

AIの長期成績が出るのはこれからですが、やっていることは人とAIとの違いがあるだけでスマートベータと一緒です。

 

インデックスファンドを上回るという世間の期待を裏切るでしょう。

 

 

AI投資に金を突っ込んだら誰が得をするか

 

AI投資に個人投資家がお金を突っ込んだとします。

 

儲かるのは誰でしょうか。

 

各種ロボアドバイザーでは手数料が年間1%程度となっており、例えばバンガード社のETFと比べると割高です。

 

AI投資ではリバランスのためコストがかかる一方で、インデックスファンドは低コストです。

 

仮にAI自体は開発した後でコストがさほどかからないと仮定しても、ロボアドバイザーでは広告料が手数料として上乗せされています。

 

自社がネット上で広告することもあるでしょし、アフィリエイターの報酬としてお金が必要になることもあるでしょう。

 

バンガード社のVTやVOOは既に大御所とも言えるくらい有名になっており今更バンバン広告やる必要がないんですね。

 

個人投資家がロボアドバイザーやったとしても手数料の一部はアフィリエイターの懐に入るわけですよ。

 

AI投資が市場平均をこえた成績を長期的に出すことはできないと考えると、面白みはありませんがインデックスファンドを淡々と買っていくほうがいいということになります。

 

AI時代には英語学習がますます重要になる3つの理由| 藤沢数希(特別寄稿) | フィリピン語学学校|フィリピン留学、セブ島留学ならサウスピーク

 

>皮肉なことに、AIによる翻訳技術が進めば進むほど、このような英語中心主義がテクノロジー的にも必然となり、英語の価値が劇的に高まるのだ。つまり、英語学習がますます重要になるということなのだ。

 

残酷なことですが、テクノロジーが進歩すると持てる者と持たざる者の格差がますます大きくなるだけです。

 

AI投資が流行っても、潤うのはAI開発者や証券会社、アフィリエイターなどの業者であって、一般の個人投資家ではないのです。

 

AIってなんとなく格好いいと言っているうちは恩恵を得られないでしょう。

 

AIを利用してサービスを提供する側に回らないと恩恵を得られません。

 

このあたりの問題は、AI×英語、AI×投資だけじゃなく、AI×医療などの他の分野にも当てはまることですが話の本筋ではないのでこのあたりで終わっておきます。

 

 

地道が一番

 

投資で一発ドカンと狙いたくなる気持ちはよくわかりますが、つまらないインデックスファンドをやっていくのが結局王道ということになります。

 

このへんは資産運用だけじゃなくて、受験勉強などの他のことにも言えることですが、悲しいことに一発逆転狙いたくなるのが人の本性なんでしょうね。

 

qoltimeandmoney.hatenablog.com

 

小手先のノウハウなどに頼りたくなるものですが、そこをグッとこらえて地道な努力をできるかです。

 

最後に、投資は自己責任です。

 

この記事が全くのデタラメで、AI投資が長期にわたって運用コストの差をこえてインデックスファンドに勝つ可能性もありますので。